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テックスエンジレポート

TEXENG Report 2020 No.003 (TEX技術報告・商品紹介)

技術報告

機械事業本部

現地機械加工技術

現地機械加工技術とは圧延機等大型機械にポータブル加工機を取り付けて現地で機械加工を行う技術であり、短工期や施工コスト低減、停機による減産抑制の面で製鉄所などでは極めて有効な施工技術である。当社機械事業本部鹿島機械整備部では日本製鉄株式会社鹿島製鉄所(2020年4月1日より東日本製鉄所鹿島地区)殿建設開始以降、本技術を育ててきており近年は高技能基幹技術の一つと位置付け強化策を推進中である。本稿では現地機械加工技術について製鉄所内・外の実施事例の一部を紹介する。本技術適用についての質問や相談がございましたらいつでもお問い合わせください。

大分工場 溶接技術のトップランナーとしての取り組み

当社機械事業本部の大分工場は優秀な溶接チームを自社内に有しており、高い技術と実績を要する超高圧容器、電気事業法案件および合金溶接案件を自社工場内で製作対応している。当工場は、溶接技術の社内教育センターとしての役目も果たしている。資格取得教育はもとより、実践に於ける品質確保および作業の高効率化に重点を置いた教育を行うことにより、社内・社外を通じて溶接技術の伝承と社会普及に貢献している。

TEX-CoMS(Construction Management System)の紹介

働き方改革推進が必須となる中、難しかった機械工事・整備の工事責任者(以下工責者)の負荷軽減に取り組んだ。工責者の業務時間配分実態調査を行った上で、工責者業務を効率よく推進するための工事マネジメントシステムが必須と判断し、システム開発を実施し現場適用を進めている。2020 年 4 月より本格運用開始されるのでその概要について紹介する。システムは当社独自で開発し、社名の一部を取って TEX-CoMS(Construction Management System)と命名している。


電計事業本部

電動機の延命化補修技術について

当社は日本製鉄株式会社殿を主要顧客とし、自社開発の診断装置を用いた高圧交流電動機の絶縁診断業務を行ってきた。しかしながら業務を継続する上で、以下が課題となった。
①診断装置が稼働後 20 年を経過し、機能拡張や維持に影響が出る
②電動機に使用される絶縁物が B から F 種に変更になり、交流試験法において得られる各種診断パラメータを用いて計算結果についての検討が必要
③ 高圧交流電動機の絶縁診断装置を統一する為には、過去の診断データとの互換検証が必要
上記課題を解決する為、新診断装置の開発と新旧絶縁診断データの移行技術を確立した。又、電動機の診断結果を分析することで最適な補修を実施し、延命を行うことが我々の使命であり、今回高圧交流電動機の絶縁診断装置の活用と延命補修技術確立についても紹介する。

バイオマス発電所建設工事(電計工事)の取組

2012年7月に施行された「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に伴い、木質バイオマス発電所は全国で約60施設が国の電力固定価格買い取り制度の対象に認定され、建設ラッシュが続いている。当事業部は長年のプラント工事での豊富な経験をベースに、バイオマス発電所建設工事を主要事業として取り組んでいる。本稿では、これまでの施工実績と、当社バイオマス建設工事の取り組みについて報告する。

TEXコード

TEXコードは、当社が独自に開発した特許取得済みのオリジナル二次元コードで、従来コードではなかなか難しかった複数コードの一括読取りを可能とした。しかもコードの向きがバラバラで正面を向いていなくても、一定の破損や汚れがあっても読み取れるロバスト性に優れた特徴を有しており、この特徴を活かして現品識別用 ID や設備 ID をコードに織り込むことで、自動照合による現品ミス防止や点検応用を実現した。又読取りには高解像度 4K カメラやスマホ応用等最新カメラ技術を採用し応用の幅を広げている。尚、本コードの開発に当たっては鉄鋼応用だけでなく外販化も視野に入れた汎用性にも考慮しており、一例として顧客毎に高い秘匿性を確保するためのライセンス発行機能も実装している。

TEX-MAISTER 総合保全システムの開発

近年の製造業における設備保全力強化のニーズに対し、当社では、設備保全に関するデータ収集から解析・診断に至る社内技術を結集するとともに、世の中の先端 IT 技術を活用した、『TEX-MAISTER 総合保全システム』を開発中である。本論文では TEX-MAISTER 開発のコンセプト及び、この取り組みの一環として適用評価を進めてきた「無線センサ応用技術と設備状態監視システム」について述べる。


建設事業部

スチールハウスによる保育所建設における取り組みと今後の展開

スチールハウスは、木造 2×4 工法(枠組壁工法)の枠材を、板厚 1.0mm 前後の亜鉛メッキ鋼板を冷延成形した形鋼に置き換えた建築物である。当社初の取り組みは、2006 年の日本製鉄株式会社殿名古屋製鉄所高横須賀社宅における NS スーパーフレーム工法Ⓡ(NSSF 工法)であり、 2012 年度釜石において東日本大震災の復興住宅、2014 年度にはスチールハウスでは初の 4 階建となる大分明野社宅を建設している。近年では、2016 年度に竣工した大分『どんぐりのもり保育園』を皮切りに、保育所施設の継続受注、建設を行ってきた。本稿では、保育所施設建設において取り組んだ、従来の仕様規定を超えるチャレンジの実例を紹介するとともに、今回得られた経験・知見を活かしていくべく、今後の NSSF 工法進化の方向性について述べる。

プラント設計におけるフロントローディング化の取組

設計業務におけるフロントローディング化では、工期短縮・品質向上・コスト削減他多くの業務改善効果が期待されている。
特に、既往のプラント設計のプロセスでは、客先・操業(エンドユーザー)および機電部門その他多くの関係要素による影響が大きい。搭載・収容設備の仕様或いは配線配管ルートの決定の他、機能性・メンテナンス性など運用面に至るまで、それらのベストデザインには通常多大の時間や労力を費やしており、フロントローディングによる業務改善効果は高い。
本稿では、BIM ・ 3次元CAD と VR 或いは MR デバイスを併用し、『認知拡張』・『合意形成』をスムーズに成立させて業務効率を高めるフロントローディング化の取組について事例を含めて紹介する。


活性炭事業部

日鉄テックスエンジ「活性コークス」の重金属除去性能

燃料としての一般炭に対し、原料としての石炭は炭素繊維や活性炭等の機能材料として様々な分野の用途開発が進んでいる。当社は、お客様のニーズに合わせた排ガス処理設備用の高機能な日 鉄テックスエンジ「活性コークス」を自社で製造して提供している。
本稿では、当社「活性コークス」の重金属除去性能について、そのメカニズムと、比較試験の結果を報告する。


生産事業部

シャフトレススクリューコンベアの利用技術開発

製鉄所の圧延工程地区においては防災リスクの低減を主目的として、発生する廃グリスや廃油潤滑剤等の清掃回収が必須である。これらの清掃作業は一般的に 3K 作業と位置付けられており、少子高齢化を起因とした労働人口減少下においては省力化や作業環境改善の取り組みが不可欠となる。その対策の一環として 3K 作業の省力化に取り組むこととした。清掃作業において、作業負荷が最も大きかった運搬作業に着目し、シャフトレススクリューコンベアを活用して粘性の高い廃グリスなど圧送が困難なものであっても搬送可能な装置を開発した。

商品紹介

ロボティクス事業部

スリッター自動刃替装置

スリッター自動刃替装置は、自動車鋼鈑及び家電向けにコイルをスリット加工しているお客様より、刃物交換の自動化ニーズがあり、当ロボティクス事業部が、開発したものである。
本システムは、
・汎用ロボットを利用して、重筋作業を無くした。
・刃組み作業ノウハウを取込みシステム化する事で、熟練作業者を不要とした。
・多品種小ロット化へと生産状況の変化に対応する為、高速化仕様を開発した。
今回は、これまでの標準システムに加え、新たに半自動タイプを構築したので、以下に紹介する。


パーティクルボード事業部

日鉄テックスエンジ ファインボードのご紹介 Vol.03

本商品は、木質廃棄物のみを材料としたCO2削減に貢献する環境負荷軽減商品である。パーティクルボード加工により木質の欠点を取り去ると共に、新たに得られる特性を活かすことにより、安価で目的に適した建築・家具・住宅内装材料等として広く利用されている。当社では福岡県に製造工場を所有し、社内に保有する先端分野の技術の活用で製造をサポートするとともに、安定して高品質な製品を生産している。

事業紹介

海外事業企画部 ※2020年6月25日から営業本部海外企画部

インドネシアにおける設備メンテナンス事業の現況と展望

当社は日本製鉄株式会社殿(NIPPON STEEL CORPORATION)のグループ会社が集積しているタイに続いて、インドネシアに現地法人(PT. Nippon Steel Texeng Indonesia:以下NSTI と称す)を 2016 年 5 月に設立した。本稿では立ち上げて 3 年が経過した NSTI の会社概要と事業の現状および今後の展望について紹介する。

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